赤い彗星exと申すものです!
さて今回は競技としてのスリーブに関するお話です。
カードゲームを触っている殆どの人が知っていると思いますが一応説明すると、スリーブ(デッキシールド)とはカードを1枚1枚入れているビニール袋のことです。これに入れることでカードをホコリ等から守ることができる必需品です。
そして、スリーブにはコレクションアイテムのみならず、競技的には必須アイテムです。多くのカードゲームで大会のルールとしてスリーブの使用が義務付けられています。
今はもう、輪ゴムで十字にとめて公園の砂まみれのままのカードはそのままの使用はできません…
そして、ルールに細かく明記はありませんが、大会でのスリーブ使用で気を付けなければならない点がいくつかあります。特に普通にカードゲームをしていれば気にしないことが多く、始めたての知り合いに話したときにビックリされたことがあります。
今回は、この記事を大会前に見れば初心者の方でもスリーブについての心配がなくなるようにポイントをまとめてみました。
何故スリーブが大会で必須なのか
そもそも何故カードゲームの大会でスリーブの着用が必須なのでしょうか。
これは、デッキのカードを均一化し、裏面から判別が出来ないようにすることです。

例えば、同じカードでも裏面に傷があれば特定のカードであると判別が可能になってしまいます。また、印刷所が変わったり、インクの量によってどうしてもカード印刷に濃淡が出来てしまう場合があり、この場合も裏面からの判別が可能です。
特定のカードがシャッフルの段階で裏面でわかれば、欲しいカードをデッキの上の方に持ってきたりとデッキの並びを作為化できますし、デッキトップのカードが分かれば、次引くカードに合わせたプランがとれてしまいます。
つまり、特定のカードを裏面で判別できると、デッキを無作為化できなくなりカードゲームの試合がフェアにできなくなってしまいます。
したがって、フェアなゲームを作るためゲームによっては、有色のスリーブの着用が大会ではルールに明記されています。有色なのはカードの裏面が透明だと見えてしまうためです。
この「デッキのカードの均一化」の観点から大会時は以下のことに注意必要です。
大会前はなるべく新品のスリーブを新しく
さてスリーブを使用する理由は「デッキのカードの均一化」です。

ということは、デッキの中のカードスリーブが傷があれば判別が出来てしまう状態であり意味がありません。
したがって、可能な限り大会の前日はなるべく新品のスリーブに入れ替えるようにしましょう。
ただ、ただの店舗大会(ポケカのジムバトル、ワンピースのショップバトル等)に出るたびに新品に入れ替えてたらキリがありません。実際そんなことは現実的ではないですよね。
したがって、傷等を指摘されゲームロス、失格になっては困る大会の前日には新品に切り替えることをお勧めします。
あまり使用していなければ、汚れ、折れが目立つもののみを入れ替えるという方法もありますが、前日に必ずスリーブの傷汚れをチェックしましょう。
特にポケモンカードのシティリーグは絶対に交換していきましょう。予選を抜けてトーナメントに上がれば確実にデッキチェックがあります。個人的に思いますがシティリーグのスリーブチェックはかなり厳しいです!!
二重スリーブ、三重スリーブのルールを確認しよう

スリーブの使い方には画像のように、インナースリーブ、アウタースリーブを使い2枚重ねにしたり、もう1枚重ねて3枚重ねにしたりすることができます。何ならそれ以上も。
自分が小学生、中学生ぐらいの頃には重ねれば重ねるだけかっこいいという風潮がありました。皆さんもありませんでしたか?笑
しかし、スリーブを重ねれば重ねるだけ分厚くなっていきシャッフルしにくかったり不便になります。
したがって、ゲーム毎に重ねられるスリーブの枚数がルールで決まっている場合があります。例えばデュエマは3重までOKですし、ワンピースカード等は2重スリーブまでです。ポケモンカードは明記は無いですが、3重までが多いです。自分が遊んでいるゲームのルールを確認しましょう。恐らく大体のゲームは2重までは問題無くOKだと思います。
また、全て同じインナースリーブをし、スリーブ枚数も揃えましょう。
全てのカードを均一化するのは見た目だけじゃありません。手で触った硬さや厚み等も同様です。よく特定のレアカードのみスリーブを2枚重ねにして、他のカードはスリーブ1枚のみにしている方を見かけます。これシティリーグのトーナメントで失格になったのを見たことあります。悪意はないとしても客観的にこれは不正と見なされます。
またインナースリーブを縦入れ横入れを混ぜてしまったり、角が丸いものと角のものを混ぜてしまっているパターンもみます。これも一撃アウトの不正となってしまいます。絶対にやめましょう。
同じロットのスリーブのみを使用しよう
これが意外と知らない方が多いので注意すべきポイントです。
スリーブはデッキを全て同じロットで統一しましょう。つまり同じ袋や箱から一デッキ分を使いましょうということです。特に無地スリーブは注意です!!


これらの画像を見てください。
これどちらも同じスリーブで構成された画像なんです。でもロットが違うものをわざと合わせています。
スリーブも神様が作成しているわけではなく、どうしても個体差が出てしまいます。製造の日付が異なれば温度、湿度等環境の変化があり、全く同じ接着やカット、インクの出力量が変化してしまうみたいです。
そうすると同じ商品でも、画像のように一目で違う商品と分かるような場合が多いです。したがってなるべく違わないように同じパッケージのみのスリーブでデッキを組みましょう。
無地のスリーブ20枚ずつ余っちゃったから新品だし、それを合わせて1デッキ分にしよう!と思うともいますが、これは競技という観点ではアウトです!諦めて余ったものは予備スリーブや練習用のスリーブとして使用しましょう。
またこの観点から個人的には同じ時期に生産されたスリーブをストックしたいため、同じところでいっぺんにスリーブを買いだめしておくことをお勧めします。これでもパッケージが違えば全く一緒とは断言はできませんが…
新品でも裏面、側面すべてみよう
これは入れ替えた最後に新品でもチェックをしましょう!ということです。
全て入れ終わった後に、可能であれば一枚一枚裏から見て判別可能なでっぱりや傷がついているものが無いか、まとめて側面、上下を見てバリがついてて分かる物が無いか、インナーが特定のものだけ出ちゃってないかを確認しましょう。

新品でも個体差はあるので側面にバリがついてたり、しわが寄ってたり、凸凹してたりと稀に数枚状態が悪いものが紛れ込んでいます。
しっかり、大事な大会の前はスリーブを入れ替えた後に確認を怠らないようにしましょう!これで基本は完璧です!
予備スリーブも忘れずに持っていこう
そして、最後に大会中使用スリーブが割けてしまったり、折れてしまったりした際に、すぐに交換できるように予備のスリーブを所持しておきましょう。
当然、これも違いが出にくいように同じパッケージのものが望ましいです。ですから、カードスリーブを買う際は1デッキの枚数よりも多く入っているものを買うようにしましょう。ポケカ公式のデッキシールド等も64枚という枚数になっているのはこのためです。
これを用意してないと、問題が生じた数枚のみの交換ができず、新品のものにデッキ全てを入れ替える必要が生じます。大会の進行等によっては入れ替え時間を取れず、この時点で予備が無いためゲームロスとなる場合もあります。
したがって大会に出る際は余ったスリーブを必ず持っていくようにしましょう。
海賊版・公序良俗違反のサプライ使用は失格になる
これは、カードゲーム初心者の方が多くなったこととカードゲームの歴史が長くなったことで全てのものについての把握が難しく増えたのですが、単刀直入に著作権違反のスリーブ・プレイマットの使用をよく見かけます。
いわゆる海賊版の使用なのですが、これ最近ではルールで明確に禁止されており、失格になります。また、ちょっと大人向けだったりというものもルール上の公序良俗違反とみなされ失格になる場合があります。
特にプレイマットはネット通販やフリマアプリ等で多く出品されており、一目では海賊版か判断できないものもたくさんあります。いまだに多くの大会で海賊版の使用を見かけます。
キャラクターものを使用する場合は一度インターネットで検索し、国内、国外で確実に公式から販売されたものか確認するようにしましょう。プレイマットは本当に多いです。
おすすめのスリーブは?

さて、上記のように様々な大会前のスリーブの注意点を書いてきました。でもこうなるとおすすめはどれなんだって話になりますよね。
そこで自分が使ってきた中で、デッキチェックをクリアしたことのあるスリーブを紹介いたします。ちなみにすべてサイズはレギュラーサイズ(ポケカ、ワンピースカード、デュエルマスターズ等)です。
もうコスパ最強間違いなしは「ハイパーマットシリーズ」
大体600円程で80枚入っており、カラーもいくつかあります。単純にスリーブを選ぶ際にこれを選べば間違いないという王道スリーブです。自分の練習用スリーブは同一カラーで統一しておりデッキごとの入れ替えを楽にしています。値段は大会で使用する安定したクオリティのスリーブとしては一番安いと思います。他のよりも少し耐久性は劣るものの、一日大会に出ても問題はないと思える強度。悩んだらこれ買えばいいと思います。
ちょっと高いけど硬い「KATANA」
100枚入りで色によってばらつきがありますが1400円から1800円程度のちょっと高級なスリーブです。値段は高いですがクオリティもその分高く、何より硬いです。硬いということは、折れとか割けたりしにくく寿命が長い点を考えると、実はそんなに高くないかもしれません。表面の透明度も高く、硬いためシャッフルもしやすいです。大会に行くのに高級なのものを使ってみたいという方にはおすすめ。50枚ずつ袋に入っています。
カラーバリエーション豊富で大きめのスリーブ「ドラゴンシールド」
恐らくカラーバリエーションが一番豊富なスリーブ。逆に多すぎて悩むレベルです。100枚入りの値段は1700円ぐらいから2400円程度の超高級スリーブ。「マット」「デュアルマット」という種類があり、後者の方が上位モデルで高い。「デュアルマット」は基本は色が透けないように2重に色が塗ってありかなり丈夫にできています。カードゲームプロの人にも人気がある商品です。個人的に一番の特徴は縦横が大きめでインナースリーブすっぽり入り、上から見てもはみ出たりしないのがポイントです。また100枚で一ボックスで中でわかれておらずロット違い等が無いのも安心。ただ日本製の上記二つに比べ不良品も数枚入ってるなんてこともよく聞きます。
以上の3つが自分がデッキチェックを通ったことのあるスリーブです。個体差もあるので絶対通るとは言えませんが、全て有名でカードゲームプロが愛用しているものが多く、他のものよりも信頼できるスリーブだと思います。スリーブ選びで悩んだら参考にしてみてください。
今回はここまで
それでは~